ネイマールは結局世界一になれなかったのか

どーも、ライターのはなまるです。

ネイマールと聞いて何を思い浮かべるでしょうか。そう。あのコロコロでしょう。ピッチの上というより、レッドカーペットの上で、華麗な回転を繰り返し、FIFA最優秀主演男優賞コロンドールを受賞しました。ロシアW杯では、合計10分以上も転がり続けたとも言われており、その時間を攻撃に回していれば、ブラジルはワンチャンあったのではないかと言われています。

一時期はメッシ、ロナウドの後を継ぐスーパースターと思われていましたが、そんな彼も気がつけば30歳。結局コロンドールを受賞したのみで、それ以外は何もない男になってしまったのでしょうか。ムバッペ、ハーランドにその座を追われたもう老い先短い選手なのでしょうか。

ネイマールのプレースタイル

ネイマールの特徴といえば、その圧倒的なドリブル力と演技力です。スピードに乗った状態から相手を抜けるドリブラーは多いですが、止まっている状態から、相手を抜きされるドリブラーはあまり多くありません。ぶっちゃけ、ロナウドはもうそれをできないですし、たぬかなに言わせると人権がないメッシでさえ、最近ドリブルはイマイチです。

ところが、ネイマールさんは、とてつもないドリブルを見せます。相手が止まっていようが、なんだろうが、ブラジル人らしい柔らかいタッチと独特のリズムと遊び心を見せるドリブルで華麗に相手を抜き去ります。試合後半であろうとも、ドリブルを果敢にするスタミナもあります。

ムバッペやベイルのように、ドリブルが上手いというか足が速いだけなのでは、という選手とは違い、声が出るタイプのうまさです。

そのドリブルで相手に触れられた瞬間に発動するパッシブスキルの演技力も魅力の一つでしょう。サッカーのピッチが四方400mあったら、触れられただけど、そこまで転がっていくでしょう。本当に痛いときは転がらず、その場にうずくまって、気づくのはマルセロだけになること間違いありません。

怪我をしないために、飛んでいるという意見があります。正直飛ぶのはいいんですが、転がるなという話です。ドリブラーが飛びがちなのは、ロナウド、ロッベンが証明しています。半分は怪我をしないために飛んでいるので、許しますが、ネイマールの場合は、転がるからダメなのです。

スターリングやロッベンは転がりませんが、当たってなくても、吹き飛ぶのがダメです。この辺りが、コロンドールを受賞したネイマールとの差分でしょう。ネイマールはきっちり当たってから、G難度の高難度回転技を見せつけます。そして何事もなかったかのように、立ち上がります。

高いパスセンス

正直ドリブルなら、最近はヴィニシウスが化け物です。マドリディスタの私としては、ヴィニシウスがサイドで1on1を仕掛ければ、大体抜いているイメージがあります。ただ、ヴィニシウスはそれだけなのです。覚醒前の流川のように、ドリブルだけなのです。それだけでも抜けているからすごいんですが、パスという選択肢がありません。

ところがどっこい、コロンドーラーは違います。おしゃれなヒールやフリック、相手をおちょくるパスが得意です。しかも、ドリブル中に自然な流れで、ひょいっと出すため、敵はタイミングが掴みにくいです。キック精度自体が、ヴィニシウスとはレベチなため、まだまだブラジルの後輩には負けません。

おしゃれワンツーや、浮き玉パス。なんでもござれですので、ぜひともみなさん、W杯ではネイマールのパスにご注目ください。

派手な得点力

メッシやロナウドのおかげで、1試合1点取れないと一流じゃないという風潮がありますが、そもそも一番点を取れるポジションにいるストライカーですら、1試合0.5点でも超一流です。ケインやアグエロ、スアレスのレベルでさえ、0.6~0.7ぐらいじゃないでしょうか。

ネイマールの得点力は、そんな彼らに匹敵します。しかもネイマールはウイングなのです。つまり、純粋なストライカー的なポジションではなくとも、ここまで点を取れるのはすごいことです。マドリー時代のロナウドがウイングで点を取りまくっていましたが、それはベンゼマと定期的に入れ替わっていたからであり、ぶっちゃけロナウドは2トップでストライカーのポジションでした。

ネイマールは左ウイングやトップ下といった、純粋なストライカーポジションではないにも関わらず、サントス時代から、バンバン点をとっています。

近年は、重要な試合の前に必ず怪我をするという、若林くんムーブをかましていましたが、基本的には彼の凄さは、ドリブルでも、演技力でもなければ、点に関われるということなのです。

つまるところ、攻撃面で言えば、ネイマールは何でもできる選手なのです。ドリブルもできて、パスも上手くて、点も取れる。間違いなくワールドクラスでしょう。ネイマールのことをバカにしている人も多くいますが、演技すんなとか、怪我が多いとか、守備をしないとかはありますが、ドリブルが下手、シュートが下手ということはあまり言われません。

ウイングとして、攻撃面で彼と同じレベルですべてのことができる選手はいないでしょう。ヴィニシウスはドリブルでは近いレベルにいますが、シュートやパスはネイマールには及びません。シュートは上手くなってはいますが、中に入った時に何もできなくなるため、ネイマールレベルとはまだ言えません。その分を守備で補っている印象です。

スター性

彼の魅力はサッカーだけにとどまらず、最優秀主演男優賞を受賞するレベルの、スター性にもあります。ブラジル人のスターといえば、ロナウジーニョ、カカ、元祖ロナウド、ペレなど凄まじい数の選手がいますが、みなさん全員漏れなく、イケメンとは言い難いです。あまり、ストレートな表現を使うと、ウィルスミスに殴られるため、具体の表現を差し控えます。

ところがネイマールはイケメンです。

普通にイケメンです。華があります。カリスマ性もあります。遊び呆けていますが、ロナウジーニョとは違って、イケメンが遊んでいる感覚があって逆にかっこいいです。

ロナウジーニョでは、香水のモデルやCMは不可能でしょう。ネイマールが世界的なスター選手にかけ上がれたのは、このビジュアルも要因の1つでしょう。CR7がスターなのは、圧倒的にイケメンでサッカーも上手く、金も持っているからです。

ネイマールもその意味で、スター選手と言えるでしょう。メッシは、スターというか、ただ単にサッカーが死ぬほど上手いという感じで、ビジュアルに華があるわけではなく、ただサッカーがうますぎて光り輝いてるというだけの、単なる神です。

ネイマールはなぜ不当に低い評価をされるのか。

ネイマールが批判されるのは、やはりPSGにいったことと、そこでの態度でしょう。バルセロナで、メッシの後釜としてやっていればここまで言われることはなかったでしょう。ロナウドのように、メッシという本物の天才と戦うためにもがく努力の人というイメージもありません。

それは同世代に彼に匹敵するスーパーな選手がいなかったからではないでしょう。

クラブからの王様待遇も正直微妙です。メッシのようにおとなしい性格ならいいんでしょうが、ネイマールは派手です。なんか和訳されるときの一人称が、僕ではなく、絶対俺だし、世の中を舐めた感じになりそう。

怪我が多い点も挙げられます。特に重要な試合にいないため、これもダメです。怪我をしないことも一流選手の条件であるため、ここはある程度遊びを自重して、体調管理をしてもらいたいものです。

ただ、やはりピッチに立てば違いを見せるのがネイマールです。

守備をしないなどと言われるものの、ビッグマッチでは、劇場版ジャイアンならぬ、劇場版ネイマールは死ぬほど走りますし、負けていれば転がることもせず、当たられても、そのままゴリブルします。

まあ、ちゃんとやればできるのに、普段やらないところが叩かれている要因かもしれませんね。

とはいえ、私はネイマールを最高のウイングだと思っています。ただでレアルに来るなら絶対に呼びたいです。みなさんもそうではないでしょうか。ネイマールを叩いている人も、自分の応援しているチームにネイマールが来るとなったら、手首ドリルになるでしょう。

色々と言われますが、彼は世界でも屈指の名選手です。PSGで人生を終えるのか、バーゲンセールでどこかに吐き出されるのか。それでもいいですが、マドリーにぜひ来てください。

以上

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